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東豊先生の「リフレーミングとパラドックス」

本講座は定員に達したため、以降のお申込みはキャンセル待ちとなります。(2月22日)


講師からのメッセージ

リフレーミングは「枠組み替え」「意味替え」のことです。通常、「問題」が持続している人間(あるいは人間関係)のシステムにおいては、その相互作用を形成維持している要素のひとつとして認知が重要な働きを持っていることは言うまでもありません。これ(認知)をターゲットとするセラピストの働きかけをリフレーミングと言い、結果的に問題持続システムの変容につなげようとするわけです。

有名なものにポジティブ・リフレーミング(肯定的意味づけ)があります。クライエントや家族、あるいは専門家等によってネガティブに意味づけられた現象・事象に対して用いられます。これによって「変化すべきもの」が「変化しなくても良いもの」として扱われることになると、通常、従前のシステムの変容が生じます。

これは言い換えると、クライエントや家族から「変化させなさい」と求められたものに対して「変化してはいけない・もっと続けなさい」とセラピストが応じる治療的コミュニケーションの一形式なのですが、そのような側面を強調した場合、一般的にこれをパラドキシカル・アプローチ(逆説的介入法)と呼びます。

ただし私の本音を言えば、リフレーミングの考え方や方法は多くのセラピストの日々の臨床にとって大変重要なものですが、パラドキシカル・アプローチは特別な才能がない限りその方面に興味を持たない方が良いと思っています。また、リフレーミングに関してもセラピストの自己満足やまぐれ当たりではいけません。

セラピストにとって必要なことは「色々な意味を探索する会話力」と同様「相手に届くリフレーミングを成し遂げる会話力」なのです。その意味でジョイニング(まずは、そして時に応じて、相手の現行のフレームに沿って会話すること)の能力も求められることは言うまでもありません。これらの一連の流れを「治療的会話」と呼びたいと思います。

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日  時 2017年4月23日 10時15分~17時00分  
  内  容   1.講義 会話で現実を構成するということ
2.DVD鑑賞 治療的会話
3.ロールプレイ
ディスカッションや質疑応答をできるだけ多く取り入れたいと思います。
先生の著書「リフレーミングの秘訣」を読んで来られることをお勧めします。
 
講  師 東 豊先生
龍谷大学文学部臨床心理学科教授。著書に「セラピスト入門」「家族療法の秘訣」「リフレーミングの秘訣」(出版はすべて日本評論社)等。
会  場 日本橋公会堂/第3会議室(中央区日本橋蛎殻町1-31-1) 地図はこちら
定  員 60名程度(振込み完了順)
参 加 費 4000円
主  催 NPO法人 日本ソリューショントーク協会
ブリーフセラピー研究会
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