◄ Home


白木孝二先生の
ソリューションはどこから来て、どこに行くのか?


講師からのメッセージ

ソリューション・フォーカスト・アプローチ(SFA)、あるいは Solution-Focused Brief Therapy (SFBT) がアメリカのウィスコンシン州ミルウォーキーにあった Brief Family Therapy Center (BFTC) で Steve de Shazer と Insoo Kim Berg によって基本の形が作られたのは1980年代半ばのこと。

当時としては画期的な Solution-Focused = 解決に焦点を合わせるというアプローチがブリーフセラピーの新しい潮流として注目を浴び、いくつかの発展形を経て、シンプルで明確な構造を持つ完成形が構築されたのが1990年頃でした。

私が最初にSFAを知ったのは1988~89年頃、そして、90年に来日したInsooに勧められてBFTCで Residential Training に参加したのは1991年。

ブリーフサイコセラピー学会(当時は研究会)でのワークショップや学会誌で紹介したりして、日本でも徐々にSFAへの関心が広まり、実践をする人たちが増えてきました。1990年代後半には、ブリーフセラピーといえばソリューションのこと、というような状況だったのです。

ただ、アメリカでは1990年代半ばになると、Solution-Forced(解決の強要)的な実践が問題とされソリューション批判が現れ、また中心人物の一人だった Scott D. Miller がBFTCを離れたこともあってか、徐々に求心力が失われていったようです。

そして、2005年にSteveが、そして2007年にInsooが亡くなったことで、BFTCは後継者もなく活動を停止し、ソリューションは一つの時代の終焉を迎えたと言えるでしょう。

この講座では、「ソリューションはどこから来たのか」という視点で、当時のソリューションが、どんな状況の中で、どのような経過で形作られ、どのように発展し注目されるようになったかについて、当時の時代背景、セラピーの考え方と実践の動向を踏まえ、その革新性、ユニークさなどを振り返ってみたいと思います。

そして、「どこに行くのか」として、徐々に明らかになってきた課題や限界についても改めて検討し、そういった問題を踏まえ、より良き実践に向け、この先のソリューションの役割・方向性についても検討してみたいと思います。

参加お申し込みはこちら
日  時 2022年7月10日( 13:00~17:00
内  容 Part1. ソリューションはどこから来たのか?
 ・ 抵抗の死
 ・ 解決と未来への志向
 ・ 例外からミラクルへ
 ・ 介入課題からソリューショントークへ
Part2. ソリューションはどこへ行くのか?
 ・ ソリューション・フォーストへの批判
 ・ ソリューションの治療効果研究
 ・ Scott D. Miller の離脱
 ・ Steve と Insso 亡き後
 ・ 古典的ソリューション回帰 or ソリューションの脱構築
※20時よりZOOM懇親会を予定しております
講  師 白木孝二先生
Nagoya Connect & Share 代表。RDI® Program Certified Consultant。
臨床心理士。名古屋市児童福祉センターを経て、2007年より現職へ至る。
<経歴>
 1991年 BFTCで Steve de Shazer と Insoo Kim Berg から指導を受ける
 1997年~2002年 日本ブリーフサイコセラピー学会 常任理事
 1999年 日本ブリーフサイコセラピー学会より学会賞受賞
 2005年 RDI® Program Certified Consultant 資格取得
 2016年~ Open Dialogue Network Japan (ODNJP)運営委員
 2017年~ NPO 法人ダイアローグ実践研究所(DPI)理事
 2019年~ 琉球ダイアローグ・プロジェクト(RDP)専任講師
会  場 ZOOM会議室
 ・ 事前に参加者にのみアドレスとパスコードを伝えます
 ・ パソコンかタブレットでのみ参加可能です(スマホは不可)
 ・ ZOOM初心者向けの練習会(希望者のみ)を行います
定  員 最大60名
参 加 費 3000円
主  催 NPO法人 日本ソリューショントーク協会
ブリーフセラピー研究会
参加お申し込みはこちら