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津田真人先生の「ポリヴェーガル理論入門」
講師からのメッセージ

「ポリヴェーガル理論」は、アメリカの精神生理学者・行動神経科学者スティーヴン・ポージェスが1994年に提唱した理論で、心臓の自律神経の長年にわたる研究から、自律神経の3層構造を見い出し、従来の自律神経の見方を大きく揺るがすパラダイム・シフトを引き起こした新しい自律神経の理論です。

とくにこの時代、ストレスだけでなくトラウマ、抑圧だけでなく解離、うつや不安障害の遷延化、各種の機能性の心身疾患、発達障害の顕在化等々に対し、新たな治療パラダイムが求められるなか、その有力な理論的支柱たりうる斬新な学説として世界的に注目されてきました。

しかしわが国では、正確な理解もないままに、バブリーな流行現象と安直な“臨床応用”ばかりが先行し、またそれに幻惑された浅薄な“批判”も飛び交う状況となっています。

そこで今回の研究会では、原点に立ち戻って、ポリヴェーガル理論が本当のところ何を明らかにし、どのように新しい自律神経の理論であるのか、またそこからどんな臨床的帰結を引き出しうるのか等々について、ご一緒に考えていきたいと思います。講義は前半と後半に分け、それぞれにつき、ブレイクアウト・ルームと全体とで、ディスカッションも行なう予定です。

前半では、ポリヴェーガル理論があくまで長年の精神生理学的研究の結晶であることに鑑み、この理論の神経解剖学的・神経生理学的な基盤からきちんと理解を固めます。そのうえで後半では、日常生活や臨床場面における自律神経の3層構造のダイナミズム、さらにはそこから臨床上にもたらされうるヒントについて考察していきます。

この理論を検討することで、心理臨床を、身体のレベルとの関わりにおいて、また社会のレベルとの関わりにおいて、深めていくのに有益な手がかりとなれば幸いです。

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日  時 2023年9月9日( 13時00分~18時30分
内  容 ・講義前半(約2時間)
・ブレイクアウトルームでディスカッション(約10分)
・全体で質疑応答(約15分)
・休憩(約10分)
・講義後半(約2時間)
・ブレイクアウトルームでディスカッション(約10分)
・全体で質疑応答(約15分)
講  師 津田真人先生
心身社会研究所「自然堂(じねんどう)」治療室・相談室代表。公認心理師、精神保健福祉士、鍼灸師、あんまマッサージ指圧師。一橋大学大学院社会学研究科後期博士課程単位取得後、一橋大学社会学部助手、首都圏の大学などの講師を経て、現職に至る。日本ブリーフサイコセラピー学会、日本人間性心理学会、日本ゲシュタルト療法学会、日本心身医学会、日本トラウマティック・ストレス学会、日本社会心理学会、日本社会学会など。
<著書・共著>
『わかりたいあなたのための心理学入門』(宝島社)
『ポリヴェーガル理論を読む』(星和書店)
『ポリヴェーガル理論への誘い』(星和書店)
『わが国におけるポリヴェーガル理論の臨床応用』(岩崎学術出版社)
会  場 Zoom会議室
・開催日2日ほど前に参加者にのみZoom会議室のアドレスを伝えます
・パソコンかタブレット端末でのみ参加可能です(スマホはサポート対象外)
・情報開示の公平性の観点からグループワークではカメラを点けてください
定  員 60名程度
参 加 費 3500円
主  催 NPO法人 日本ソリューショントーク協会
ブリーフセラピー研究会
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