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クライエントの持っているリソース(資源・資質)や、変化の力を引き出すことで、自分の未来をイメージするための質問。「未来」があるということ、「未来」はいま刻々と作られているということ、想わない「未来」は自分では作れないということ、そして、想った「未来」はかなりの可能性で実現するということ。そこでは、「未来時間イメージ」をあえて問い、「過去」を問うのではなく。自身の未来の映像を描いてもらうことで、クライエントにとって重要な治療的変化や気づきをもたらします。

未来がどうなっているのかを問う質問であれば、相手がその未来に生きていることが前提となり、解決像を聴くことは、相手が解決の状態になりうることが前提でしょう。「例外」があるかについて問えば、その「例外」が相手にあることが前提になった「質問」という形ではあるが、それは同時にカウンセラーからの「あなたはやれるよ、できるよ」といったメッセージともなります。

タイムマシン・クエスチョンの基本形

「タイムマシンに乗って、OO年後のある日に飛んで行ったとしたら、あなたは何をしていると思う?『どうなっているべきか』とか『どうなっていたい』というのではなくて、タイムマシンからビデオで撮っているとしたら、このモニターにどんな光景が映し出されるだろう? あなたはどこで何をしているの? どんな格好をしているの? 周りには何が見える?」

何年も十何年も先の未来の自分であるから、おのずと変化や成長の可能性が広がり、今の自分の姿から自由になりやすい。これらの質問が契機となって、画期的な変化に結びついた報告もあり、タイムマシン・クエスチョンは治療的で動機づけを高めてくれる技法として解釈されます。

参考文献:タイムマシン心理療法(黒沢幸子)/解決志向ブリーフセラピー(森俊夫・黒沢幸子)

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